九重連山で今冬一番の積雪が期待される日曜日、迷わず朝駆けへと午前12:30自宅を出発する。 天気予報は一応晴れなのだが雲が多めの予報にもなっており、微妙な天気になりそうである。 道路脇の積雪に驚かされながら、午前2:00過ぎに牧ノ戸登山口に到着する。 さすがに今日は朝駆けも多そうで、すでに多くの車が駐車しており、更に次々と到着する。 今日は大雪であるため先行者には申し訳ないが、いつもより遅く出発してトレース泥棒をさせて頂く作戦である。 と言う事で続々と先行されて行った後の午前4:00過ぎ氷点下7℃の牧ノ戸登山口を出発する。 強めの風の中、目ではトレースを追いかけながら、耳ではソチ五輪の男子ジャンプ・ラージヒルに集中する。 これも、ひとえに先行者の皆さんのおかげと感謝しながら上げて行く。 そして、扇ヶ鼻分岐手前辺りで葛西の銀が確定し、足取りも軽くなる。 西千里の途中で見覚えの有る服装の先行者に追いついた、前回に続いての遭遇である佐伯の宮本さんである。 今回も先行させていただき先へ進むが、次第に積雪と共に風の強さも増して行く。 星生崎直下を越えて久住避難小屋前に到着する。避難小屋前では多くの先行者が休息中、 時間も無く休まず先へ進む。 今日は天狗ヶ城と中岳は多いと見込んで、ガスが出れば久住山・東尾根、ピーカンなら久住山・本峰とした。 久住分れまで上がると北千里からの風が急に強くなり、呼吸するのも絶え絶え、 久住山よりに押されながら足を引きずる。 上の台辺りまで登ると風は背後からに変わり多少楽になり、 さらに山頂近くになると背中から押されて体が軽くなる。 結果ピーカンの様相なので本峰へと分れ、午前6:00頃、気温氷点下12℃、 強烈な北風が吹き上げる久住山頂に到着する。 立っているのが精いっぱいのこの風では三脚は役にたたないので置いて来て正解であった。 久住山には頑固な三脚が多い。 天候はピーカンだが、濃い霞が高い位置まで覆っていて、日の出直後の日差しの強さには期待出来ない。 天狗ヶ城・中岳には明かりは見えないばかりか、後続者が久住分れの先から続々と久住山方向へと登って来る。 どうも上の台北側のトラバース道が吹き溜まりで通行出来ないようだ。 しかし、久住山頂は人気無く誰も上がって来ない。 そして一人日の出時刻を迎えるが、強い霞に月のような朝日がぼんやりと上がって行き、 朝焼けはほぼ撃沈に等しい。 その後時間と共に輝きを増した朝日に照らされた念願の大雪の白き星生山をカメラに納め東尾根へと移動する。 次は予定通りに上の台・空池の縁・御池から池の小屋へと上げて稲星山のガメラを目指す。 池の小屋から中岳直下東千里分岐までを眺めると、やはり雪が深そうに見えるがガメラファンの為にも行かねば。 そして、ラッセルの後けがれの無い稲星山の北斜面のシュカブラにトレースを刻みながら、 稲星山のガメラに到着する。 ガメラには思っていたよりも岩氷は付いて無かったが、大雪に喜びヨダレたらたら大口開けて吠えていた。 それよりも稲星山頂の風の強いこと尋常では無く、登りついたと同時に南側へ飛ばされそうになった。 ガメラの写真を撮る時も、右足で石を踏ん張りシャッタースピード頼みとなる。画像に風が写らないのが残念だ。 稲星山を後にして次は中岳であるが東千里分岐から直登をも考えたが、 見るからに吹き溜まりで無理そうで池の小屋へ戻る。 池の小屋から吊り尾根へとトレースを追いかけると先行者に追いつくが、 その先行者の前にはトレースが無い様である。 時刻も10:00過ぎ、当然トレースは有るものと思っていたが、 その直前を行く先行者に助けられて又もやトレース泥棒。 中岳山頂では稲星山ほどの強い風は無いが空の曇り具合がひどくなった。 ここでも手つかずの見事なシュカブラが魅了する。 その後吊り尾根まで降りて天狗ヶ城へのトレースを確認して天狗ヶ城へと進むが、 途中でトレースが消える。Uターンしていた。 そしてラッセルして一人の登山者のいる天狗ヶ城山頂へ到着。やはり、せっかくの大雪にしては青空が物足りない。 北尾根を下りたかったがトレースも無く樹木を痛めるだけなので止めて下山を開始する。 上の台北側のトラバース道は思ったように途中が吹き溜まりで通行出来ずに迂回路が出来上がっていた。 曇り空だが風も落ち着き穏やかな日曜日、続々と登って来る登山者の数に驚きながら牧ノ戸登山口へと下る。 沓掛山のコンクリート道では、やはり来ない訳が無い「九重の四季」の木下さんと、 1月23日に続く「九重連山の光と影」 のオアシスさんに遭遇する。 久しぶりの大雪を体感出来て満足げに牧ノ戸登山口に到着するが、違法な路上駐車の列を見て喜びもトーンダウン。 |