降雪後の絶好の終日晴れマークが3日に点いた。気温も低めで撃沈の確率も下がる。 但し、薄雲広がるGPVが気になる。 正月休み中と言うことで朝駆け人も大勢詰めかける事だろうから、 天狗・中岳は避けて貸し切れる山と言えば、稲星か。 午前0:00過ぎに自宅を出発して、途中の久住高原からの白い頂が月に照らされる光景に期待が膨らむ。 氷点下11℃の牧ノ戸到着後、1時間程仮眠して午前4:00前コンクリート道に取り付く。 新雪だからアイゼンはおいて行く。 沓掛山を越えて点々と灯る冬蛍を追いかけ幾人かを追い越しトレースに助けられながら、 久住避難小屋前広場に到着する。 灯りが見える小屋前を通過して久住分れへと上がるが先行者がぐっと減っている。 トレースから1〜2人だろうか。 久住分れの先を左に折れトラバース道へ廻ると、吹き溜まりは深く先行者一人が立ち往生、 その先の道が消えていた。 まだ暗く良く見えない中、目見当で膝上ラッセルして登山道につながる。昼間なら何でもないが、 夜やホワイトアウトは怖い。 さほどでもない風にややほっとしながら御池(みいけ)から先行者が1人おられた池の小屋に到着する。 池の小屋で防寒を済ませて、いよいよ稲星へと下り出す。 トレースは有るはずも無く、これまた目見当で進む。 下る途中は膝程度だったが、下りついた吹き溜まりはさすがに深く、 もがきながら東千里中岳下分岐点に到着する。 そこから先は雪の心配は無く、右からの冷たい風に吹かれながら稲星山頂を目指す。 午前6:00過ぎ、気温氷点下10℃の稲星山に到着する。北西の強い風が吹き付けるが、稲星では弱い方かも。 すかさず山頂の積雪の状況を確認すると、「失敗した!」。新雪は殆んど無く、汚れた残雪が北面を覆う。 ガメラの岩氷も殆んど付いておらず、何かキツネにつままれたような感じだ。 つい中岳へ移動しようかとも考えたが、あの雪の深さでは時間が無い。 但し、メインの天狗・中岳の山肌は白そうだ。 大気は抜群に綺麗なようで、阿蘇山が鮮明に見える。 ガスも出ることなく黎明は進み、久しぶりの朝日が見られた。 と、同時に白化粧の天狗・中岳を綺麗なピンク色に萌やした。 いつ見たろうか?、久しぶりの雪山の朝焼けだった。 日の出後30分で稲星山を後にして中岳を目指す。撃沈でない日のタップリ有る時間が何とも嬉しい。 中岳へは当然トレースも無く、誰か下りて来ないかと思いながら稲星山を下るが、 誰も下りて来ずに中岳下分岐到着。 見るからに深そうな雪に昨冬を思いだし、池の小屋へと廻ろうかとも考えたが、 時間が有るのでゆっくり登る事にした。 結局、東千里中岳下分岐から約30分かけて中岳へ登りつく。 中岳山頂にも霧氷や積雪は殆んど無く、ガックリ。 天狗も同じ状況だろうと行くのを止めて慰霊碑の丘を回って、久住分れへと下る。 久住分れで一思案、時間も早いので最近登っていない星生山へ登ろう。 丁度1人分のトレースも出来てる。 途中、結構雪が深かったが、ゆっくりと登って星生崎で薄雲が晴れるのを待ちながら、しばし休憩。 幾度となく薄雲に隠れた太陽を見上げていると太陽の左側に虹らしきものが見える?、 幻日か?、太陽の右側にもある。 いや、グルット周りにある!。日暈(ひがさ・にちうん)だ!。それも久住山の真上。なんとラッキー。 しかも運よく、FX-24mmで丁度画角にピッタリ。星生崎へ登って良かったと思いながら、 星生山頂へ縦走する。 星生から下山後も、まだまだ登って来る登山者に挨拶しながら、 午後1:00頃車のあふれる牧ノ戸へ到着する。 |